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まるで獣のようだ。
そんなことを、考える。
美女と野獣
落ちかけの太陽が、小さな部屋を染め上げている。
光は空間を橙色に照らし、熱はむわりとした湿気を更に際立たせて、此処に独特の空気を溜め込ませていた。正確に言うと、淀んだ空気だった。
錠を下ろし、密封されたこの部屋を訪ねる者は無い。
放課後の今、化学準備室にやってくる粋狂な人間などいるはずもない。
校内に残る生徒も稀だろう。静かなものだ。
ただ、そこに存在する者の吐息だけが耳元に響くだけ。
だが、時折それに混じって啼くものがあった。
若い娘だ。彼女は、下ろした長い金の髪をゆらゆらと揺らしている。
目を閉じたその顔はじっとりと汗ばみ、常には陶器の如き肌は赤く染まり上がっていた。
身を包んでいるはずの制服は乱れ、釦が外れたワイシャツの隙間からは白い下着が見え隠れする。
それで、椅子に座る男に抱き抱えられていた。ひどく卑猥な、光景だ。
だが彼女は更に情欲にまみれた姿を見せる。
開かれた胸元を、控えめな膨らみの上を、男の掌が滑る度に。
何かに耐えたような、切羽つまったような顔を殊更歪めて高い声を零す。
それを見て掌の主、男は冷たい笑いを浮かべた。
娘の喘ぎ声は、甘い余韻を残して耳に消えてしまう。
だが同時に、えもいえぬ情欲を掻き立てるのだ。
また、胸元を詰る。今度は、すっかりと熟れ切った小さな果実を指の腹で撫でてみる。
先程よりも、苦しそうな声が上がった。そして反射的に、娘は自身をひくりと震えさせる。
既に自らに入り込むことを許した熱いもの。それをきゅう、と締め上げてしまう。
男は、彼女の反応に少しだけ息を飲んだ。快感が体を巡る。
だが、膝の上で後ろから抱き抱えた娘と違ってまだ彼には余裕があった。
身に付けた白衣も、その下のスーツも何一つ乱れてはいない。
ただ、下を僅かにくつろげているだけだ。
男はまた笑う。今度は、にたりとしたそれだった。
そして執拗に赤い尖りをもて遊ぶ。
指で弾き、つねり、硬くなったそこをこりこりと捏ね回す。
そのたびに官能的な吐息と声が、普段は教師や生徒が出入りする小さな部屋に響いた。
そんなに声を出すと外に聞こえるぞ。笑いながら、彼は意地悪く告げる。
だが手は止めなかった。
途端に、恨めしそうな金の瞳が男をきっ、と睨み上げる。
だが、生理的な雫に濡れた視線など、彼を煽るだけにすぎない。
生意気だな、そう呟くと手の動きを激しいものにする。
そして更に、彼女を追い立てる行為をエスカレートさせた。
開いている方の手を娘のスカートの中へと侵入させる。
はっ、と思わず息を飲む彼女をよそにその内腿の際どい所をさらりと撫でた。
蜂蜜色の、薄い茂みの辺りをもまた掌で包むようにして愛撫をする。
直ぐにとろりとしたものが男の手を汚した。
それは、さらに彼の動きを滑らかにする。淀みなく掌は動き続ける。
既に出口を塞がれているのにも関わらず、泉は枯れる事なく甘い蜜を隙間から洩らし続けた。
指の動きに伴って、くちゅくちゅと小さな水音が男の耳に届く。
だがそれは、ひっきりなしな甘い啼き声にかき消される。
だんだんと悲痛にさえ聞こえる娘の、吐息に。
しかし、男は決して彼女を楽にはさせなかった。
どんどんと追いつめるくせに、肝心な所で手をゆるめる。そしてそれを繰り返す。
何度目かの後、とうとう耐え切れぬ様子で娘が振り向く。
その顔は、上気しきっていた。
長い金の髪は汗で数本が顔に張りつき、なんともいえない色香を作り出す。
荒い呼吸と、とろりとした琥珀の瞳はもう限界が近いことを示していた。
それは請うように、見上げてくる。
お願いだから、と。もう無理だから、と。
それを見て。男は、今度はひっそりと笑った。
満たされた気持ちだった。
いつもは高慢で、口も悪い彼女を屈伏させた高揚感といえばいいのだろうか。
だが、欲望は止まらない。
もっと苛めたい。もっと、乱れさせたい。汚してしまいたい。
ぐちゃぐちゃにして、壊れてしまえばいいとさえ思う。そんな感情だけだった。
この嗜虐心を止めるものは無い。
倫理など理性など、常識など、もはや何の歯止めにもならないのだ。
そんなものが残っているのなら、彼女には触れるはずがなかった。
生徒である彼女に、教師である自分が手を出しはしなかった。
こうして学校の中で、情事に耽ることなど。本能だけに、従うなど。
自らを嗤う。彼女を抱くたびに、そうせずにはいられなかった。
今の自分にはそれしかないのかと。溺れてはいないかと。
そして、思うのだ。まるで獣かと。
自分は、ただ欲望だけに従う、野蛮な獣ではないかと。
息を吐く。呆れからくるため息だ。だが、行動を止めることは出来なかった。
またそうする気も、まったく無かった。
男は唇を娘の耳元に寄せる。
そして、子供に言い聞かせるような優しい声色で。
だが官能的に響く声で告げる。どうしてほしい、と。
途端に、絶望的な表情を見せた娘を嘲笑うかのように、男は僅かに腰を動かした。
繋がっている部分が、ぐち、と卑猥な音をたてる。
さあ、どうする。そう問い募るように、何度もそれを続ける。
彼女が、要求を口にするまで。
最初はそんな男を睨んでいたの娘であったが、体は先程からの愛撫でもはや限界を越えている。理性も、同様だった。
それでも羞恥は無くならないのだろう。
赤くなった顔を、更に染め上げて言う。
ちゃんと動け、と。小さく消え入りそうな声で。
それを聞き逃す男では、なかった。ことさら意地悪く笑顔を浮かべる。
そして、ゆっくりと娘の体を揺らし始めた。同時に自らの腰を動かし始める。
すぐに、彼女は残った羞恥心を忘れて声を上げた。水音が煩いほど聞こえてくる。
男も、段々と自らが張り詰めてくるのを感じた。そろそろ、だ。
前に抱えた彼女は、もう果てようとしている。
後ろから繋がるその体位は、偶然にも獣達の交尾と似ていたことに、男はふと気付いた。
そしてまた自嘲する。獣のよう、ではなく獣そのものではないか。
だが、直ぐに考え直した。獣のようならば。獣ならば。
ならばいっそ、いっそ獣らしく、と。
本能に忠実に、獰猛に―――――――
窓から、生徒の歓声が僅かに聞こえてくる。部活に励むそれだろうか。
そこを通り抜ける橙の光は、いつのまにか濃い紅に変わっていた。
直に太陽が沈むのであろう。しかし、未だにその輝きは強いままだ。
眩しそうに目を細めて。男は彼女を抱き抱え直す。
その顔は、冷たさを覚えるほど厳しい顔である。まるで、人間ではないかのように。
ちらりと娘を見て。それから男は腰の動きを激しくする。
自身を、満足させるためだけの動きをし始めた。
そう、いっそ獣のように。
彼女の総てを、此の身で貪ってしまおう。
凡てを、侵してしまおう。
全てを、壊してしまおう。
錐野さんへのお誕生日プレゼント第二段。リクエスト内容「大豆」。
なのにエロです。エロ。はなっから挿れてるけど軽いエロと言い張りたい(見えてる)
本当はもっとエロエロに書きたかったけどエロ書いた経験無いんでコレが限界でした。
エロワードさんをちゃんとエロワードさんに書けなかったことがひどく心残り。
私に、エロは無理のようです。特にノーマルでは(なにそのまとめ)
ともかくも。錐野っち誕生日おめでとさん(二回目)
私の誕生日の時、超期待してるからっー(ぶんぶん)(大きく手を振りつつ)
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